戦前「戦場よさらば」の邦題でフランク・ボザーギ監督作品となったことのあるアーネスト・ヘミングウェイの原作の、「白鳥(1956)」を監督したチャールズ・ヴィダーによる映画化。脚色は「失われたものの伝説」のベン・ヘクト。撮影は「白鯨」のオズワルド・モリスと「人間と狼」のピエロ・ポルタルピの2人。音楽はマリオ・ナシンベーネ。アンドリュウ・マートン、ステファン・グリムス、ピーター・ニューブルックの3人が、協力という名目でスタッフに名を連ねている。主演は「翼に賭ける命」のロック・ハドソンと「慕情」のジェニファー・ジョーンズ、「モンテカルロ物語」のヴィットリオ・デ・シーカ。「戦争と平和」のオスカー・ホモルカ、「失われたものの伝説」のカート・カズナー、マルセデス・マッケンブリッジ、フランコ・インテルレンギ、ヴィクター・フランサン等が助演。欧洲側の人材登用が目立つ。製作デイヴィッド・O・セルズニック。
武器よさらば評論(4)
ここからネタバレになるかも・・
アメリカ人でイタリア軍の救急隊に所属していた主人公ヘンリーは、イギリス人看護婦のキャサリンと出会う。二人は恋に落ちるが、戦争が二人を引き裂く。同僚の医師がドイツ軍に銃殺されたのを見て、脱走兵となったヘンリーはキャサリンと再会して、中立国スイスに二人で湖をボートで逃げる。国境を越えスイスの地に二人で身を隠すが、キャサリンは妊娠していた。病院で出産するも、難産で母子ともに亡くなってしまう。ヘンリーは大きな悲しみに打ちひしがれ、独り雨の中をさ迷い歩く・・
この作品のすばらしさは、人間の命のはかなさを戦争の悲惨さや女性の出産の大変さで、表しているところだ。ヘミングウェイの小説がなぜ感動するのか、彼がなぜ文豪と呼ばれノーベル文学賞を受賞したのか、他の作品も読んで味わいたい・・
映画は、当時としては珍しいカラー映像で、ジェニファー・ジョーンズが女優として活躍していた最も美しく良い頃である。
戦争映画かと思ったら確かに戦場が舞台の一部であるものの、だらだらした恋愛場面が延々続く。そして死産、奥さんとの死別というげんなりする結末でとても面白くなかった。つまらない上に悲惨な話だった。
ロックハドソンのイケメンぶりはすごかった。戦場のスケールたっぷりな感じもよかったのだが、面白さには結びつかなかった。
昔は小説読みたいと思っていたのだが、こんな話なら読まなくてよかった。
文豪ヘミングウェイの原作を映画化。主人公のイギリス人看護婦のキャサリンにジェニファー・ジョーンズ。アメリカ人救急隊員と恋に落ち、戦争(第一次世界大戦のイタリア戦線)から恋の逃避行をする。中立国のスイスに湖からボートで逃げる。彼女は妊娠するが、出産のとき難産で母子ともに亡くなってしまう。彼は悲しみに暮れ、ひとり雨の中をさ迷い歩く。この名作を若い頃に見たかった。命の重さを戦争や出産の大変さから感じ取れただろう・・1957年の作品なのにカラー映像は驚きである。