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飾り窓の女 プロット フランス・イタリア合作 01月20日 1962 台灣上映
飾窓の女 プロット アメリカ 10月01日 1953 台灣上映
女真珠王の復讐 プロット 日本 07月05日 1956 台灣上映
マリー・アントワネットの首飾り プロット アメリカ 02月16日 2002 台灣上映
真夜中の少女たち プロット 日本 08月12日 2006 台灣上映
写真の女 プロット 日本 01月30日 2021 台灣上映
真珠の耳飾りの少女評論(20)
映像が美しい
そして飾らないグリートの美しさ!かわいい♡
節々から感じられる芸術センスから、使用人じゃなくなっていく感じ。
本物の真珠の耳飾りの少女見たくなりました。
もちろん物語の全てがフィクションです
しかし彼の作品の登場人物が、その作品から見て取れる人となりとその人物背景が、説得力を持ったキャラクターとして実体化して映像の中で生命を得て、まるでジグソーパズルが完成したような物語を紡いでいます
もちろん真珠の耳飾りの少女のモデルとなるグリード役のスカーレット・ヨハンソンの白い美しさ、佇まいの似方は凄まじいほど
牛乳を注ぐ女のモデルの先輩メイド役も絵から抜け出たかのように体格、性格、立ち振舞い、言動
何もかもそのものです
いけすかない奥様役も真珠の首飾りの女そのものです
絵から伝わる彼女の人格がそのまま実体化しています
そしてワイングラスを持つ娘にワインをすすめる男も登場するのですが、まさに絵の意味が説く通りの行動や言動をします
そしてワイングラスを持つ娘の方は登場しませんが、彼女のこの先の運命も語られるのです
役者の似ていることは正に驚嘆するレベルです
フェルメールの絵画好きなら、作品の舞台となるアトリエ、その窓、机に掛けられたクロス、床の市松模様のタイル
それらが彼の作品と同じような光線の中で映像として写し出されたならば、それだけで感激せざるを得ません
さらには彼の作品製作の秘密兵器カメラ・オブスクラまで登場するのです
フェルメールの最大の特徴であるウルトラマリンブルーについても、それを購入し調合するシーンや、その色のターバンが登場するシーンがあったりとポイントをしっかり押さえています
(字幕が単に群青となっているのは残念な限りですが)
そして真珠の耳飾りに焦点を当てたエピソードを軸にクライマックスを迎えます
文字こそ読めないものの、光の中のいくつもの色を理解するグリードとフェルメールの間の芸術を介しての心の共振が、二人の手が触れるか触れないかのシーンで表現されます
そしてピアスの穴を耳に開けるシーンの官能さはどうでしょう
ピアスのシーンは処女の破瓜と出血の暗喩そのものではないでしょうか?
それゆえに彼女はすぐにピーターのところに走って抱かれたのだと思います
運河沿いの肉屋や肉屋の息子ピーターが飲んで遊んでいた居酒屋などの街並みのセットや美術も素晴らしいものがあります
フェルメールの家やアトリエだけでなく、17世紀のオランダの街デルフトを完全に再現してくれています
時代は1世紀ほど遡りますが、ブリューゲルやヒエロニムス・ボスの作品に見ること出来るのその時代の街の光景と市井の空気感が映画の中にあります
絵画を主題にした映画の中では最高峰と言える作品だと思います
2018年~2019年のフェルメール展ではこの真珠の耳飾りの少女は見ることは叶いませんが、本作を観て気分を盛り上げてから展覧会に行ってみてはいかがでしょうか
もしかしたら絵画の登場人物が貴方に話しかけ、新しい物語を紡ぎだすかも知れません
このスカーレット・ヨハンソンの透明感のあるシンプルな美しさは、まさにこの絵のイメージにピッタリ。世界観はとても素敵。
ただ、凝り固まりすぎて動きがないかな…。時代背景や役柄上、敢えてだと思うけど。主人公の彼女が笑うシーンはほとんどなく、泣く時も怒る時も静か。ラストもなんとも。。。まぁ好みの問題だろう。
とても繊細で芸術的な映画です。
セリフが少ないため観客はかなり注意深く観ていないとこの映画の面白さについていけないかもしれません。
スカーレット・ヨハンソンとコリン・ファースの表情で語る感情表現の演技は素晴らしかったです。
そして一番の見どころはフェルメールも惚れ込んだ主人公のグリートの天才的な芸術センスが垣間見えるところ。色彩を考えた切った野菜の並べ方の配置や、窓拭きの際に光量の変化を気にしたこと、雲の色の表現、フェルメールの絵の構図が気になり掃除の時にアトリエの椅子の位置を変えたところなど至るところに表現されているところが面白かったです。