顔と心と恋の関係
プロット
G
05月29日 2010 台灣上映
関東無宿
プロット
日本
11月23日 1963 台灣上映
関白宣言
プロット
日本
12月22日 1979 台灣上映
愛人関係
プロット
フランス
04月05日 1975 台灣上映
ポルノグラフィックな関係
プロット
ベルギー・フランス・ルクセンブルク・スイス合作
09月23日 2000 台灣上映
劇場版 Fate/Grand Order 神聖円卓領域キャメロット 前編 Wandering; Agateram
プロット
日本
12月05日 2020 台灣上映
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関心領域評論(18)
今まで観たどのアウシュビッツ映画より怖いかも。
特に音が怖い。
具体的な虐殺シーンも虐待シーンも何一つなく、その後ろにあることを断片的な情報と音で、観る人間の知識とイマジネーションに委ねる作品でした。
理想の豊かな地方都市暮らしを手に入れた主婦の幸せそうな姿と、真面目に仕事と子育てに勤しむパパの姿の裏に、「これの背景ではアレが進行している」という時間が延々と描かれておりました。
昔の黒澤明映画や、最近だとアニメ映画『この世界の片隅に』など、自然音、効果音ってすごい作品ってあったじゃないですか。
本作では、幸せそうな家族の背景の自然音が、定期的な銃声や悲鳴……
おまけに不穏な音楽がかぶさり……
劇場の音響でこそ、この怖さが伝わると思います。
全ての音を聴き逃さず、その意味を考えながら観るのが正解。
さらに言えば、パパ=アウシュビッツ所長ルドルフ・フェルディナント・ヘスの手記『アウシュヴィッツ収容所』には、「家族は重要所の中で何があったか知らない」「家庭では虐殺を思い出し、収容所では家庭を思い出していて良心に苛まれた」とか書いたことを知っていれば、さらに悍(おぞ)ましいことだとわかるように作ってありました。
いつどんな戦況で、どんな作戦が進行していたかとの答え合わせをすると、底なしの怖さを味わえます。
知識があれば、より恐ろしさが増す内容なのです。
A24にしては珍しく、「感じろ」だけでなく、「知って、考えて、さらに感じてくれ」って珍しいタイプでした。
もはやこれはホラーでしたね。
ザンドラ・ヒュラー演じるヘドウィグは5人の子どものお母さん。こんなにたくさん子どもを生んでいれば表彰ものだろう。地元ポーランドの女性を何人も家政婦として雇っているから家事をする必要のないヘドウィグはガーデニングに精を出している。「天国の庭」と呼ばれる庭には色とりどりの花が咲き誇っている。平和だ。彼女は少し滑稽な大股歩きをしていて、幸せかどうかよくわからない表情をしている。時にかなりアグレッシブな物言いをする。お父さんは昼間は壁の向こうで精力的に働いている。会議の後、美しい大理石の廊下に嘔吐した。身体は正直だ。晩はこちら側に戻って眠る前の子ども達にグリム童話を読んであげる。ヘンゼルとグレーテルの最後のシーンに心臓を掴まれながら。
上機嫌に妻を「アウシュビッツの女王」と呼ぶ優しい夫。緑に囲まれプールもある素敵な邸宅。川が流れ緑したたる美しい野原にピクニックに行ってポーランドの美しい夏をみんなで楽しむ。誰が見ても普通の、ただかなり豊かな家族の風景だ。その「豊かさ」をなぜこの家族が享受できているのか夫妻も家政婦も、遊びに来るも向こう側から聞こえる音に不安でいっぱいになって何も言わずに帰ってしまったヘドウィグの母親も知っている。でもそれを話題にすることはない。
この映画は壁の向こう側を映さないことで、今も続く豊かで幸せな無関心の世界をうつしている。そして、自分や家族や友人や仲間や祖先が過去に悲惨な苦しみを受けたら、その「自分」が他者を悲惨に苦しめる側に立つことは許されるのか?と問いかけている。
おまけ
特別先行上映で見ました。ナチ時代における女性史研究のスタートは遅かったが流れは早かったようです。当初は女性は被害者という見方、それが女性も主体的にナチに賛同し行動し利益を受けるなど共犯者でもあったことがここ数年の歴史研究で解明されてきたようです(井上茂子「ナチ時代のドイツ女性を再考する」所収『歴史評論』vol.889 /2024.5.より)
慣れなのか?あの家族が悪な訳では無い、時代がそうさせたのか?時代、政治のせいにしていいのかを考えさせられる映画。
物語が無いのでキャラクターに感情移入出来ない、しかし何となく心情がわかるような作りにはなっている。
実験映画のよう、流石はA24。
たぶん、音響が大切。
家のテレビで見てもこの不気味さは一部しか伝わらないかもしれない。(それでも充分不気味)
「ヒトラーのための虐殺会議」の演出と対称的。
みんな見た方がよいのだろうけど、なかなか人には勧めにくい。
「生産性」という言葉が何度か出てくる。
何か気晴らしをしてからでないと家には帰れない。