1830年から80年代に至る50年間に、ある開拓一家が3代にわたって経験した西部開拓の物語でシネラマ劇映画第1作である。ライフ誌に連載された絵物語にヒントを得たジェームズ・R・ウェッブが195冊の歴史書をもとに脚本を書いた。監督は第1、第2、第5話が「アラスカ魂(1960)」のヘンリー・ハサウェイ、第3話が「リバティ・バランスを射った男」のジョン・フォード、第4話を「嬉し泣き」のジョージ・マーシャルが担当。出演は「太陽にかける橋」のキャロル・ベイカー、「ママは二挺拳銃」のデビー・レイノルズ、「ロープ」のジェームズ・スチュアート、「恐怖の岬」のグレゴリー・ペック、「ハタリ!」のジョン・ウェイン、「ティファニーで朝食を」のジョージ・ペパード、「フロッグメン」のリチャード・ウィドマーク、「怒りの葡萄」のヘンリー・フォンダ、「終身犯」のカール・マルデン、同じくセルマ・リッターなど。撮影は「黙示録の四騎士(1961)」のミルトン・クラスナー、「硫黄島の英雄」のジョセフ・ラシェル、「ブルー・ハワイ」のチャールズ・ラング、「九月になれば」のウィリアム・ダニエルスの4人が担当。音楽は「偽の売国奴」のアルフレッド・ニューマンである。「エルマー・ガントリー
魅せられた男」のバーナード・スミスが製作した。
西部開拓史評論(2)
ある家庭を開拓とともにアメリカが発展していくストーリーなんだが内容はさておきアメリカ中心的な発想が理解し難い。今も尚なんだが当時はまだアメリカ好き勝手発想が根強いな~と思った。所々正義感シーンはあるけど最後のナレーションでアメリカは拳闘と拳銃で土台を創ったと流れた時アメリカは今と変わらないんだな~とちょっと悲しくなった。それを除けばとてもアメリカ史が分かり勉強にもなりました。カントリーミュージックも流れゆっくり観れます。その感覚で観れば名作は名作です。
ストーリー: 65
キャスト: 75
演出: 70
ビジュアル: 70
音楽: 70
近代国家としての形をまだ成立していない時代、まさに西部開拓は命懸けだった。映画は最初から危険がつきまとう。劇中でも数え切れない悲喜劇が起こり、西部劇お決まりのネイティブ・アメリカンの襲撃や無法者との撃ちあいがなくても人が大勢死ぬ。このような危険を厭わぬ開拓魂がアメリカという国を作り上げた。壮大な開拓の歴史劇である。
だが一つの家族からそれぞれの登場人物がいくつかの年代によって途切れ途切れに描かれるために、一つ一つの物語が弱くなっているのは避けきれない。次の場面では劇中では場所も異なったりかなり年月がたっていたりするため、ちょっと一場面を見逃すだけでも物語を見失い、ついていくのが大変。必ずしもそれぞれの場面同士に関連がないし、もっとじっくりと流れを描いてもいいのではないかと感じた。監督が三人もいてそれぞれ別の撮影らしいが、これも一長一短。きらびやかな豪華キャストたちの登場だが、思いいれが深くなる前に場面が変わるため、あまり感情移入する暇もない。