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ニューヨーク 親切なロシア料理店評論(7)
主人公と息子たちもそうだけど、世間に適応できないジェフに手を差し伸べる看護師さんの寛大さが身に染みた。
ニューヨークが舞台なのに制作国にアメリカが含まれないから、こんなに親切な人が多いのか?
一つ疑問が。
離婚裁判の弁護士費用はどこから用意したんだろう?
そこで、傷ついた人々が出会い、人生か繋がっていく。
ビル・ナイ、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、主役ゾーイ・カザンなどなど、実力派の個性的な役者が演じるキャラクターたちが、絡みあっていくのが実に面白い。
原題Kindness of Strangers。優しい他人、他人の優しさか。
小さな親切をお互いにし合うことで、世界は少しずつ幸せになっで行くのかもしれない。
ニューヨークはそうゆう街であって欲しい。そんな願いや希望が込められた、人の優しさをまっすぐ描く、大人向けでグッとくる良質人間ドラマ。
ただ、原題は「The Kindness of Strangers」で、これもちょっと微妙かもしれません。
なので、本作は見てみるしかないのですが、見ると確かに、それぞれのタイトルの意味が分かります。
最初に、夫婦が2人で寝ていて、突然、妻が起きて2人の子供を連れ出して車でニューヨークへ逃げだします。
どうやら警察官の夫に対して、子供が嫌がっているのが原因のようです。
……と、このくらいで十分で、あとは物語に身を委ねてみてください。
展開が結構、自然で面白いです。
人と人とのつながり合いも描いています。それぞれのキャラクターが「あ~、いるな、こういう人」と興味深く、私にとっては「救急病棟でナースをしていて、その合間に教会でセラピーのボランティアなどをこなすアリス」が一番気になる存在でした。
本作を見ていて、なぜかキャストに存在感があって不思議でしたが、見終わったあとに資料を読んで分かりました。もちろんビル・ナイくらいは知っていましたが、それ以外の人達も「あ~、あの作品の!」という人ばかりで、意外と豪華であることを知りました。
アカデミー賞で作品賞、主演女優賞、脚色賞にノミネートされた「17歳の肖像」の監督作ということも納得の心温まる作品でした。