「池中玄太80キロ」シリーズをはじめ「新宿鮫」シリーズ、「点と線」など数々の名作ドラマを手がけてきたテレビ界の巨匠・石橋冠が、演出経験55年、78歳を迎えて初めて劇場映画でメガホンを握ったヒューマンドラマ。主演の竹野内豊を筆頭に、江口洋介、西田敏行、ビートたけしら豪華キャストが集った。江戸時代から約350年続く富山県の曳山まつりを題材に、根っからの仕事人間だった主人公の中原祐馬が全てを失い、かつての親友との約束を果たそうとする中で自分を見つめ直していく姿を描く。新興IT企業CEOで会社の拡大にしか興味のなかった祐馬は、元共同経営者で親友でもあった航平から無言の留守番電話が入っていることに気付き、胸騒ぎを覚えて航平の故郷の富山県・新湊を訪れる。しかし、航平は既に亡くなっており、かつて航平に対して会社から追い出すような仕打ちをした祐馬を、航平の遺族は怒りをもって出迎える。そんな中、航平の忘れ形見の少女・瞳は、祐馬にある頼みごとをする。
人生の約束評論(20)
数年後、去った親友から電話が入るが主人公は無視する。
舞台は立山連峰が美しい新湊市で、祭りがキーワードとなっている。
終盤は冗長感がぬぐえない。
竹野内豊は今時ありえないレベルの
ワンマンIT社長。
一緒に会社立ち上げた親友を、
方針が合わなくなったことを理由に解雇し
それから3年間音信不通。
それが突然、その親友から1週間も、
着信が続くようになったのに
電話には出ない、
挙げ句「どうせ嫌がらせだろ」の捨て台詞。
秘書にせっつかれて
嫌々、親友の地元に行き、親友の死を知る。
亡き親友のお骨、
もっと前に亡くなった親友の奥さんの遺影、
12歳中学1年生の親友の娘、を前にして
奥さんと娘の存在一切知らなかった発言。
竹野内豊が片親家庭だったから、気を遣って家族の話をしなかったんだと思います、とか言うシーンあるけど、さすがに無理ある。娘が父親である亡き親友にずっと会ってなくて、あの人って呼んでるっていうのも、説明なさすぎて、は?て感じ。
祭りに関してもふわっと進んでくから
なにをそんな怒ってるの?
え、そんなに感情荒げる必要ある?
って感じで、
田舎独特というか、
その地域特有のこだわりの強さが
なんとも言えない気持ち悪さ。
竹野内豊が
いきなり感傷的になっちゃって
親友想って文章書いちゃったり、
そんなプライベートなものを
ネットにあげてニュースにされたり、
もう平成初期の小説ですか?
ってくらい感覚が古くさくて
気持ち悪い。
俳優陣がせっかく豪華なのに、
ほんともったいない。
西田敏行は最近見るたびにほんと太ってて本気で健康が心配だけど、役とも相まってさすがに演技。室井滋のいかにも感もぴったり。
他の女性陣は力不足感がいなめなかったし、小池栄子に至ってはいる必要性が全くなかった。あんなところに時間割くくらいなら、親友が会社にいた頃のあったかかった背景でも描くべきだったと思う。
最初から最後まで
とことんつまらない映画だった。
映画館に行かなくて本当によかった。
人生は本当に無くしてから気付くことばかりなのかもしれない。