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プラド美術館 驚異のコレクション評論(16)
出てくる名前は、芸術音痴の私にも聞き覚えのある方々なので、凄いということだけは分かるのですが、なんとなく流れていってしまうので(個人的な教養不足が要因なので、造詣の深い方にとっては全然違うと思います)物足りなさが募ります。
例えば、
この絵は一見するとこう見えるが、書かれた当時の政治状況への皮肉がこんな形で込められている。という見方もあるのだ。
そんな紹介とともに作者の生い立ちなどが語られる。
というのが、ものすごく勝手な個人的期待のひとつだったのですが、ミステリー映画じゃないんだから、と叱られますね。
中野京子さんの『怖い絵』を以前読んだことが影響しているのかもしれません。
他の方も書いてたように正直映画館で観るほどのものでもない気もするけど、、、
だけど、大画面で美しい絵画や風景を観れて、フラメンコの導入部分や音楽も同時に楽しめ、躍動感もある。これが映画館で観れることの醍醐味ですね。
コロナで近いとこしか行けなく字幕しか観れなかったです。
もっと吹替えの数がほしいです。
印象的だったのはスペインの女優マリナ・サウラが語るプラド美術館の思い出話。幼い頃から父に連れられて美術館を訪れていたという彼女が語る作品にまつわる思い出がとても愛おしく、子供の頃から芸術に触れることが呼吸をするのと同じくらい自然であるマドリッドという街の優雅さに改めて圧倒されました。
しかし観賞し終わって胸の内にじわじわと浮かび上がってくるのは、当時の権力者達が競うように芸術を振興していたのに対して、今の日本の権力者や富豪は表現の自由すらも理解していないという途方もない絶望感。芸術に触れ、感じ、考えることに価値を見出せないこともまた貧しさであり、ここにもまた我々がやらなければならないことがあると思い知らされました。
思ってたより深く描かれた作品ではなかったかなという印象。物凄く絵画や画家に詳しい訳ではないが、特段初めて見るような描写が描かれていたようにも思えなかった。
良くも悪くもスカパーなどで見れるヒストリーチャンネルでやってそうな作品。映画で見るほどか…と言われるとそうではないのかなというのが率直な感想。
また予告だと誤解を生んでしまうのかもしれないが、この作品は一つ一つの絵画にフォーカスを当てる訳ではなく基本的にはプラド美術館の存在、存在意義よのうなものを描かれているためその辺はこれから観る人は要注意。個人的にはプラド美術館というものに対してフォーカスをあてて描いてくれる事自体は凄く興味があったのだが、もう少し歴史と絡めて追求した作品であって欲しかった。